薔薇の似合う人生とは

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ハルシオンDAY's/テモテモ

お久しぶりのブログ。超お久しぶりのnotジャニーズ記事。

今回は宣伝です!!

 

ハルシオンDAY's/テモテモ

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これは大学時代の友人、テモテモちゃんが2017年7月から2018年3月までInstagramにて連載していたオリジナル漫画です。

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(コマは縦に読んでね)

 

約300ページの超ボリューム作品がこの度製本化され、BOOTHで販売中となっております。

是非多くの人に読んでもらいたい!ということで簡単な作品紹介を。

 

ざっくり言うと四季さん家の4兄弟とシオン君が織りなす物語

テーマは「思い出」と「記憶」、そして……。

 

四季春馬

四季家の三男坊で中学2年生。

ふわふわ天然パーマボーイ。エンジェル。

真面目で不器用なシオン君にちょっかいかけがち。

 

山村紫苑

中学2年生。春馬のクラスメイト。

お家は調剤薬局

ハルマとシオン…ハルシオン…?!

 

四季夏生

四季家の次男。高校2年生。

狂おしいほどタンクトップが好き。

そんなタンクトップ狂だが、リン子という彼女がいる。

 

四季秋日

四季家の末っ子にして女王様。小学5年生。

冬兄イケメンLOVE。夏兄タンクトップキモい。

 

四季冬彦

四季家の長男。薬学部の3年生。

シオン君ちの調剤薬局でアルバイト中。

 

このように小学生~大学生の4パートが入れかわり立ちかわり、時には交差しながら物語は進んでいく。

特に夏生メインの高校生パートはテモちゃんのギャグセンスが光輝いている。

タンクトップ・コレクション・イン・サマーなのである。

散々笑わせておきながら、実は甘酸っぱい恋愛模様がしっかり描かれているところにも注目したい。

夏生とリン子のカップルに振り回されラッツ&スターを歌う先生が愛おしい。

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個人的には大学生パートの調剤薬局・薬学部の描写がリアルで気に入っている。

「ここがツライよ調剤薬局!」なエピソードには共感しかない。

上巻のあとがきには調剤薬局のお仕事についてのおまけ漫画も描かれているので、「おめーら医者の言う通り薬出すだけなのに何トロトロしてんだよ」と思われる方や純粋に薬局薬剤師に興味がある方におススメ。

よっ!薬局版アンサングシンデレラ!(現実はとても地味なんだよ)

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薬学部パートに至っては7割ノンフィクションというだけあって、実際にテモちゃんの隣で見たり聞いたりしたエピソードばかりである。

つまり自分らの体験が漫画化されているという、まあ俺得ってやつよ。

退屈な昼休みに投げたザクロの跳ね返りは忘れられない。

 

ここまでゆるゆる書いているが、物語の本質にはほとんど触れていない。

そう、ハルシオンDAY'sはあのオスカー4冠「パラサイト」の如くネタバレ厳禁な作品なのである。

下巻に入ってからのゾワゾワを素の状態で楽しんでほしい。

読後テモちゃんに「死ぬほど笑ったけど死ぬほど泣いた」と伝えたら、「私も描いててめちゃくちゃ泣いた」と返ってきた。

「計算し尽された伏線を感じて欲しいのだが、ラストでエネルギーをごっそり持っていかれるため2周目に進めなくなる」というのが2人の総意。

さあ、君も体感してみないか!!?ハルシオンDAY's!!!

 

物語の本質に触れなかった代わりに、薬学部やテモちゃんとのことについて話そうと思う。

薬学部に入ることは高校1年からほぼ確定していた。チャリで通えるから、という理由で。

親も「薬学部に行けばいい。資格さえあれば体調崩して休んでも辞めても職に困らないだろう。」と言った。

体調崩すこと前提かよ…と思ったが、だいたいその通りになる。皮肉だねえ。

大学は1~4年までずっと、同じクラスの人間と、学校に決められた授業を1限から受ける。

もはや高校より自由度が低く、ひたすら国家試験合格に向けた勉強をする。

テモちゃんとは出席番号が前後で知り合った。そのまま6年間を一緒に過ごした。

オタクなところ、バイタリティが弱いところ、陰キャなところ、勉強には苦労しなかったところ…わりかし似た者同士で救われた。テモちゃんと知り合っていなかった場合の大学生活を想像するとすげえ怖い。

2人はいつも「つまんね~な~」とボヤいていた。

うちの大学は大人しい人が多い印象だった。「みんな大した趣味もなく、なんのために生きてんの?」とディスっていた。(5、6年生になり実習や研究室と世界が広がったら、意外とオタクもオモロ人間もいたことに気付く)

そんな中でもテモちゃんは一段と刺激的でクリエイティブな人間だった。

漫画や絵はもちろん、演劇の脚本、ミュージカルの台本や作詞作曲まで手掛けていた。実際に演劇やミュージカルを実行したわけではなかったが、つまらない大学生活では"とにかく作る"ことに意味があった。

他大の友達も巻き込んでフリーペーパー的なものを作ったこともあった。いつもは消費者側の私も何個か原稿を書いたので印象深い。

写真をアップするのもためらうほどクレイジーでアーティスティック。*1

「つまんね~から何かしよう」の精神はお互い薬剤師になってからも続いている。

ちょうどハルシオンDAY'sを読み終わったあたりに、作中の夏生誕生日回にあやかって花火をした。

アラサーが立ち入ってはいけないくらい不安定な岩場で、股が裂けそうになりながら花火をした。タンクトップで。

世の中に対して「つまんね~」とボヤきつつ、アホっぽいことをしてゲラゲラ笑ってまた今度。

「つまんね~」って言うけど、それなりに悪くない日々を送ってきたような気がする。

テモちゃんには感謝しかない。これはもはや公開ファンレター!!

相変わらず仕事は忙しい。それでもこのクリエイティブさを失ってほしくないと思っている。

 

ハルシオンDAY'sで、春馬がシオンに「もっと楽しく生きてほしい」と声をかけるシーンがずっと心に刺さっている。

果たして自分は楽しく生きているのか?楽しい思い出を作れているのか?

そろそろ次の「つまんね~から何かしよう」を始めるために、このブログを書いている。

 

*1:漫画、楽譜、実験、ピクニックレポ、レシピ、大学の先生ネタなど内容の雑多さがすごい